測定表数値・色度図の説明
「白発色」のちがい=白LEDの発色ちがい
相関色温度=ケルビン(K)のちがい
「黄色発色」のちがい=R・G混色とY単色LEDの発色ちがい
CIE色度図:XY座標
および、スペクトル分布(波長)のちがい
点灯LED色(R=赤/G=緑/B=青/W=白/Y=黄)
光の三原則を基に発光色を作成。例えば…
赤色はR-LEDのみ、青はB-LEDのみの点灯ですが、
ピンクはR+Bの2色-LEDを点灯(混色)させて発色を作成。
電流値(mA=ミリアンペア)
色温度/相関色温度(K=ケルビン)CIE色度図では「黒体軌跡」上とその付近の色
●色温度:照明光の色基準。
赤 → 黄 → 白 → 青 の順に、K(ケルビン値)が高くなる。
●相関色温度:白色光の基準(色温度内の白色光部分)
おおまかに、「3000K=暖かい白」~「9000K青白い白」の範囲。
照度(LUX:ルクス):発光の明るさ。
CIE1931色度図:実際に「人間が見える発色」の図
人の目で見える光は7色の色(波長)=「可視光」に分解されます。
※波長=虹の7色=紫・藍・青・緑・黄・橙・赤
可視光の波長範囲は360~830nmで(ナノメートル)です。
波長にはそれぞれ色があり、紫380~430nm、青430~490nm、
緑490~550nm、黄550~590nm、オレンジ590~640nm、
赤640~770nmくらいです。
7色の波長(色)が混ざり合って、見える光色を形成しています。
この光色をRGB光の三原色で何色なのかを数値グラフ化したものが、
⑤のCIE1931色度図です。
発色比較測定:輸品4・輸品5
測定:暗所にて11色を測定。
・安定化電源:4.5v設定/分光放射照度計使用。
・スティック中央部を、距離=10cmから測定。
全て「白色LED」を搭載していますが、色温度(K:ケルビン)は大きく異なります。
・輸品4:6505K= ほぼ「昼光色」の白色。
・SParKING:7837K= あえて少し青みがある「蛍光白」白色に設定。1300Kのちがいで発色は変わります。
・輸品 5 :83513K= もはや白からは遠くかけ離れた「薄青色」です。
各品の発色の違いは、肉眼だともっとはっきりわかりますが、
輸品5は客観的データで見てもやはり青いです。スペクトル分布の黄色550~590nmが低く、
他に比べて形状が違います。
「白色LED搭載」といっても、その品質によっては、白からかけ離れた発色で発光します。
*スペクトル(波長):黄550~590nm、オレンジ590~640nm。
R・G混色=黄色発光と、単色Y発光の黄色では、大きく発色が異なります。
・輸品4・輸品5ともに色度図から見て薄オレンジ。ピーク波長627~629nmとやはりオレンジです。
上手く混色は出来ていますが、R・G混色作成での限界の黄色発色です。
・SParKINGは色度図から見てもピーク波長562nmと完全に黄色です。
その結果、スペクトルの形状と黄色波長部分(550~590nm)の面積が大きく異なります。
*スペクトル(波長):黄550~590nm、オレンジ590~640nm。
R・G混色=オレンジと、R・Y混色のオレンジも、発色が異なります。
・輸品4・輸品5ともに色度図から見てオレンジですが、G(緑)混色のため黄色味が足りません。
スペクトルの山の形状が、やはり黄:550~590が足りません。
上手く混色は出来ていますが、R・G混色作成での限界のオレンジ発色です。
RGB混色では黄色味=G(緑)で補います。そのため黄色系の色はどうしても濁りがちになってしまいます。
その結果、スペクトルの形状と黄色波長部分(550~590nm)の面積が大きく異なります。
発色はほぼ同一の赤色ですが、SParKING と輸品4・5 で電流値が約40mA 違います。
40mA はボタン電池式ペンライト1 本分の電流量です。
赤LED は他のLED と特性が違い、一定以上の高電流を流すと熱暴走( 温度が上昇し続ける)しやすいです。
熱暴走をすると照度低下、チラつき、完全消灯の症状などが出ます。
フルカラーペンライトの電流設定は、R( 赤)LED を他のLED との照度・電流バランスから、いかに放熱させ、安定して発光する設定にするかにかかっているといっても過言ではありません。
脆弱な放熱構造で1w-R( 赤)LED220mA以上の設定は高すぎます。
( 設定値ではなく、放熱しきれず熱暴走をおこし、電流値が上昇していることも考えられます。)
輸品4・5 のブルーは、SParKING にくらべて、電流値が低く照度が低いです。赤LED とのmA/ 照度バランスから、もっと上げてもいいと私は判断します。
発色は3品とも同一です。
3品ともB・G の混合色です。輸品5 の電流値・照度が100mA も低く、濃い青に見えますが、色度図では皆キレイな水色で、発色の違いは見た目ではあまり違いがわかりません。
好みです。
3品とも同じような発色ですが、輸品4 の電流値・照度が100mA も低く、濃い緑色に見えます。
色度図的には皆キレイな緑色です。RGB 混色においてG( 緑)LED は、色の特性から混色時に黄味を抽出し、かつ電池消耗でも残りやすい色なので、低く設定しておくのは良いと思います。
SParKINGはRGB 混色での黄味を緑に頼らず、ダイレクトに黄LED から抽出するため、G(緑)LED も高電流(mA) の設定が可能です。
それにしても、輸品4 は他のLED とのバランスからもう少し電流値を上げてもいい思います。
輸品4・5 ともに、SParKING と比べて電流値が低く照度が低いです。
色度図的に輸品5 が青みが強いです。見た目ではほぼ分かりません。好みです。
色度図的に輸品5 は少し赤寄りで、電流値・照度が低いです。
輸品4 の電流値:280mA はR( 赤)LED の混色配合率からして少々高い思います。
SParKING では、他色の発色・照度とのバランスから202mA に設定しました。
赤混色は出来るだけ低く設定すると、カラーバランス崩れを防げます。RGB 混色のコツです。
色度図的に、発色はほぼ同一です。
輸品5 の電流値・照度が低いです。
照度はSParKING の半分以下の照度しかありません。
色度図的に、発色はほぼ同一です。
輸品5 の電流値・照度が低いです。
照度はSParKING・輸品4の約半分の照度しかありません。
発色・照度・電流値:集計(輸品4・輸品5)
※ロットにより個体差があります。
消費電流値(mA:ミリアンペア)
※ロットにより個体差があります。
発色比較測定:輸品2・輸品3
画像だと、輸品2・SParKINGと輸品3で「電流値が約3倍も違う」ので、輸品3の明るさに負けてしまい暗く黒っぽく見えますが、すべて「白色LED搭載品」です。しかし発色は異なります。
・輸品2:30486K=完全に薄青です。混色に使うにも難しい色です。/輸品3:6039K= ほぼ昼白色。/SParKING:7837K=「蛍光白」:少し青みのある白色です。色温度(K:ケルビン)は1800K違います。白色の好みによりますが、輸品2はデータを基に客観的にみて薄青です。
輸品3は海外工場を持つメーカです。しっかり自社生産管理だと、このようなキレイな白発光LEDを搭載できます。*電流値が高すぎて、約2時間ほどで暗くなってしまいますが、スポット的な使用には最適です。
例えば、海外一般流通品LEDを使うと、コストは安いですがロットごとに大きく発色が変わるLEDを選定されてしまう場合があります。今回測定した輸品2は、たまたま薄青白LEDのロットだったのかもしれません。
*スペクトル(波長):黄550~590nm、オレンジ590~640nm。
R・G混色=黄色発光と、単色Y発光の黄色では、大きく発色が異なります。
・輸品2と輸品3はR・G混色です。色度図から見て薄オレンジ。ピーク波長629・632nmとやはり薄オレンジです。
両品とも上手く混色は出来ており、R・G混色で作る限界の黄色発色です。
・SParKINGは色度図から見てもピーク波長562nmと完全に黄色です。
輸品2・輸品3はR・G混色、SParKINGはR/Y混色です。色度図では皆キレイなオレンジ色です。 スペクトルで見ると黄色は超部分の山形状が少し違います。
3品とも、同じ電流値でほぼ同一の発色です。輸品3の電流値が一番高いのに一番照度が低いのは、LED温度上昇による輝度低下が起こっているのかもしれません。赤LEDは他のLEDと特性が違い、高電流を流すと熱暴走しやすいです。熱暴走をするとLEDがチラついたり、完全消灯の症状も出ます。フルカラーペンライトの電流設定は、R(赤)LEDを他のLEDとの照度・電流バランスからいかに設定するかにかかっているといっても過言ではありません。
輸品2・3のブルーは、SParKINGにくらべて、電流値が低く照度が低いです。赤LEDとのmA/照度バランスから、もっと上げてもいいと私は判断します。発色は3品とも同一です。
3品ともB・Gの混合色です。色度図では皆キレイな水色です。青みの強い順に、輸品2→SParKING→輸品3となります。スペクトルで見るとよくわかります。見た目ではあまり違いがわかりません。好みです。
3品とも同じような発色ですが、輸品2が、SParKING・輸品3と比べて電流値が低く照度が低いです。G(緑)LEDは色の特性からRGB混色時の電池消耗で残りやすい色なので、低く設定しておくのは良いと思いますが、他のLEDとのバランスからもう少し上げてもいい思います。
輸品2が、SParKING・輸品3と比べて電流値が低く照度が低いです。色度図的にSParKINGと輸品3は似たような色です。輸品2は、少し青っぽいです。好みです。
色度図的にSParKINGと輸品3はほぼ同一の発色です。輸品2は、少し青っぽい紫色に寄っています。SParKINGは、他の2品より電流値が低いです。赤混色は出来るだけ低く設定すると、カラーバランス崩れを防げます。混色のコツです。
色度図・スペクトルから見て、輸品2・輸品3に比べてSParKINGは少ほんの少し赤っぽいですが、約1.6倍明るいです。見た目ではあまり違いがわかりません。好みです。
色度図・スペクトルから見て、輸品2・輸品3に比べてSParKINGは少ほんの少し赤っぽいです。見た目ではあまり違いがわかりません。好みです。
発色・照度・電流値:集計(輸品2・輸品3)
※ロットにより個体差があります。
消費電流値(mA:ミリアンペア)
※ロットにより個体差があります。
ペンライトは「発光部=スティック」の発光であって、「LEDの光」ではありません。
発色を左右するのは、LED光を照射する「集光・混色レンズ」と、実際に発光する「発光部=スティック」が、どのように「LED光をスティック状発光に変えるか」です。そしてスティックの品質:素材なども、大きく関係します。
ステックの素材によっては、せっかく明るくキレイに発光しているLEDの光を、最大限スティック状発光に変換できていない輸入品が多々存在します。
スティック色の違い:透明プラスチック樹脂色の違い
SParKINGと輸品Bは透明樹脂で作成されていますが、輸品Aは青みがかった樹脂で作成されています。
そのため、内部シートも少し青みがかってみえます。結果として、少なからず発色が青みがかってしまい、LEDが明るく点灯(電流値:mA高)にもかかわらず、ペンライトとしての照度を下げてしまっています。もったいないです。
シートの違い:素材の違い(塩ビとポリカ―ボネート)
同じように見えますが、SParKING:ポリカ(PC)/輸品C::硬質塩ビ/輸品D:軟質塩ビ(PVC])で作成されています。輸品D採用の軟質塩ビ(PVC)は、柔らかく扱いやすいためスニーカーのロゴマークなどの反射材として採用され、中国では市場にて各色が流通品として販売されており、安価(ポリカの1/2)で入手でるメリットがあります。
しかし、輸品Dの軟質塩ビ(PVC)シートは、耐熱温度がポリカ(PC)の半分以下(40℃~60℃)・湿気にも弱く・収縮率も高いです。内側押えのない中空スティック内では、一定時間がたつと写真(輸品A)のように丸まってしまいます。
長期保管や真夏のトラック輸送に不向きです。また透明度も低く(スニーカー用反射素材用途のため)、LEDが明るく点灯(電流値:mA高)にもかかわらず、ペンライトとしての照度を少し下げてしまっています。もったいないです。
高輝度ペンライトには、パワーLEDが搭載されています。LEDは、電流(mA)量が高ければ高いほど明るく発光します。そして、電流量に比例して発熱します。ある一定温度まで上昇すると、輝度低下し、さらにLED故障(内部の破損)にて点滅・消灯などの故障を招きます。高輝度ペンライトには、電流設定値に伴った、「放熱構造」が必要です。
SParKINGでは、RGBWY:5個のLEDを独立させ、個々で放熱構造を設けています。約350mAのLED発熱量まで耐えられる設計仕様です。
LEDはRGBW:1ユニット型で発熱が集まりやすい(高温になりやすい)ですが、アルミ製ジャバラ型の大きなヒートシンクで放熱しています。コストがかかっています。中国製ですが、日本企業が運営する工場の製品です。
LEDはRGBW:1ユニット型で発熱が集まりやすい(高温になりやすい)ですが、アルミ製基盤で放熱しています。しかし、以前、同形状で約350mAの熱量に耐えられず、LED熱暴走し、点滅・消灯の故障事故が起こり、発売わずか3ヶ月後に改良品で約100mA設定値を落とした事例があります。
LEDはRGB:1ユニット型で発熱が集まりやすい(高温になりやすい)です。放熱など考えていませんが、そもそも暗い電流値(mA)製品です。安価で作成できます。しかし、「高輝度ペンライト」と謳って、堂々と販売されています。